集中豪雨や不慮の事故で車が水に流されたとき「車のドアが開かなくなったら窓ガラスを割って脱出しましょう。」と情報番組で言っていました。
車の窓ガラスを割るには「脱出用ハンマー」が必要だそうです。車の窓ガラスは頑丈で、カサの先やヘッドレストの金属の部分くらいでは割れないからです。ですから車内に脱出用ハンマーを常備しておくべき、という締めくくりでした。
それで「そうか、脱出用ハンマーね。よし、買って車に入れておこう!」と思い通販サイトを調べていたら、次のような記事が出てきました。
市販のすべての脱出用ハンマーで窓が割れるわけではない(!)
それはYahooニュースの「自動車用緊急脱出ハンマー、19製品中5製品が割れず」というタイトルの記事です。
当該記事によると、「11月7日に国民生活センターが発表した、自動車用緊急脱出ハンマー19製品のガラス粉砕性能の調査結果によると、3回以内にガラスを割れなかったハンマーが5製品もあったそうです。」とのこと。
なんてこったい( ゚Д゚)
緊急用にと思って購入していざ使おうとしても、役に立たない場合があるそうなのです!
さらに記事は「割れなかった製品は使用後はヘッドが潰れており、いずれも中国製でした。 」と続けており、ありがたいことに割れなかった記事の製品名が発表されていました。
2013年の記事なので時間は経っていますが、製品自体はまだ販売しているので、脱出用ハンマーを買う時の目安にしてみてはいかがでしょうか。
元記事はこちら
2013/11/8(金) 19:05付Yahooニュースより
https://news.yahoo.co.jp/byline/shinoharashuji/20131108-00029618/
ガラスを割れたが強度・耐久に問題のあるハンマー
12.ブレイクハンマー(中国):大橋産業(株)
3回以内にガラスを割れなかったハンマー
02.緊急用ハンマー(中国):エコー金属(株)
04.車脱出用ハンマー(中国):旭電機化成(株)
05.自動車窓ガラス用緊急脱出ハンマー(中国):(株)大創産業
08.セーフティハンマー(中国):コーナン商事(株)
09.セーフティハンマー(中国):(株)ジョイフル
この記事は国民生活センターの「自動車用緊急脱出ハンマーのガラス破砕性能」という資料を基に書かれている模様です。
オリジナルの国民生活センターのPDF使用はこちら。
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20131107_1.pdf
このPDF資料には脱出用ハンマーに関することがくわしく書かれているので、車を運転しない人でも目を通しておきましょう。同乗している場合もありますから。
脱出用ハンマーは車のどこに置けばいいのか
国民生活センターによると、脱出ハンマーの置き場所は、運転手の手が確実に届くわかりやすい場所に設置するのが望ましいとされています。
必要なときに緊急脱出ハンマーを的確に手に取れるようにしておくことが大切です。
また、振動でどこかへ行ってしまわないよう、車内固定用の専用ホルダーなどでしっかりと固定しておくことも推奨されています。また子どもの手の届くところも避けるようにしましょう。
脱出用ハンマーで窓ガラスのどこを割ればいいのか
脱出用ハンマーをつかう状況になったときは、側面(席のよこ)の窓ガラスの隅(すみ)がよく、ハンマーでたたくと全面にヒビが入って容易に割ることができるとのことです。
合わせガラスになっているフロントガラスは、脱出用ハンマーで割ろうとしてもヒビが入るくらいで完全に割ることはできないため、車外には脱出できません、とのこと。(※)
また、窓ガラスの真ん中を割ると、いきおい余って窓ガラスに手まで突っ込んでケガをしてしまうこともありますので注意が必要です。
(※)国民生活センター「自動車用緊急脱出ハンマーの性能」(平成24年5月10日公表)
まとめ
百均でも買える脱出用ハンマーがあるようですが、こればかりはどんなにケチな人でもちゃんとした製品を購入した方がいいと強く思います。後悔先立たず、です。
余談ですが「脱出用ハンマー」は英語では「クライシスハンマー」( crisis hammer)と言うそうです。